自分でできる!商標登録

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フリーランスでグラフィックデザイナーをしています。屋号(オフィス名)を使っていますが「あとから他の人に使われてしまったり、使用できなくなったりしないの?」ということがちょっと気になっていました。そこでblogサイトを始めるのを機に屋号を商標登録することに。

出願代行の費用をかけずに自分で調べてがんばってみました。

自分でできる!商標登録
目次

屋号を考える

若い頃にいちど独立して個人名で活動していたときに、クライアントから「オフィス名をつければいいのに」と言われたことがあります。フリーランスの活動でもやはり屋号がある方がイメージが良いのだろうな、と気になっていました。

ネーミングは時間的にも負担を感じます。思い立って考えた屋号はセンスがいまいちだったり、あとからいくらでも変更できます(商標登録していなければ)が、コロコロ変えていてはイメージも良くありません。時間をかけて少しずつ名前の候補をストックしておき、時間をかけて選ぶことで愛着のわく名前になると思います。

現在の屋号 ”スティル・ディグレック®︎” はフランス語です。わかりやすく英語に訳すと ”Y’s style” という意味。趣味でフランス語会話の勉強をしたことがあり、言葉の音も印象的なので、再度フリーランスになるときはこの名前にしようと温めていました。

自身は名前が「あまりにもありふれた氏」ということもあり、ちょっと変わった屋号にしましたが、ありふれた氏名に「…デザイン事務所」「デザインオフィス…」などをくっつけた名称なら商標登録しなくても問題ない、というより出願しても登録にならない可能性の方が高いようです。

特許庁のサイトをチェック!費用も確認できます → https://www.jpo.go.jp/system/basic/trademark/index.html#02

名前を考える前に確認「出願しても登録にならない商標」→ https://www.jpo.go.jp/system/trademark/shutugan/tetuzuki/mitoroku.html

既に登録がないか検索できます → https://www.j-platpat.inpit.go.jp

自分で商標登録できる

「商標登録 自分でやってみた」などのキーワードでネット検索すると、個人で商標登録した方のブログ記事を見つけることができます。複数のブログを見てみると参考になりますよ。自分で手続きするとだいたい1年前後かかるようです。

商品や役務(仕事内容)によりカテゴリー分けして番号(第1類~第45類)が割り当てられた『区分』から、当てはまるものを選びますが、どのカテゴリーが妥当なのか微妙に迷うところもありました。区分てなに?役務って?初めて見る言葉をいちいち検索して調べながらの書類作成は、けっこうな時間がかかりました。

参考までに私の場合は、出願料・登録料ほか簡易書留や電子化手数料なども含め、費用は約57000円程度でした(区分数2/登録期間5年)。おおまかな目安にしてください。

『商標登録願』は経済産業省の特許庁宛に提出しますが、特許庁とは別の団体で『知財総合支援窓口』があります。無料で商標登録ほか知的財産に関して相談することができ、実際に足を運べる窓口が全国にあるようです。商標登録完了後にこのサイトを知ったのですが、すでに登録された商標についても気になることを相談することができます。ちなみにグラフィックデザイナーの私は35類と42類で登録していますが、出願時に区分の判断を誰かに相談したいと思いました。できることなら出願前に知りたかった!!

知財総合支援窓口

拒絶理由ってなに?!

《商標登録願を発送して8ヶ月後:拒絶理由》
封筒で文書が届き、そろそろ『登録?』と思いきや書類に『拒絶理由』の文字。よく読むと「間違っているから修正してね」という意味でしたが、拒絶って…登録不可のような響きにびっくりです。書類には担当のお名前があり、この件に関して電話で問い合わせることができます。対処の仕方も丁寧に説明してくださいました。そして商標登録願を修正する『手続補正書』を提出します。

《さらに3ヶ月後:登録査定》
『手続補正書』が受理されると『登録査定』の連絡があり、期日までに登録料を支払います。

《さらに2ヶ月半後:補充指令》
今度は『補充指令』?! なんで間違えたのでしょう!! 登録料が不足していました。これも期日までに支払い、やっと私の手続きは完了です。

以上のようなペースで文書のやり取りが進むので、なかなかに時間がかかります。私が「拒絶理由」や「補充指令」を出してしまったから、という理由もあるのですが。

そして商標登録が完了すれば、そのうち『商標登録証』が自宅に届きます。卒業証書のような立派な証書なのでちょっと嬉しくなりました。ただこの時点では特許情報プラットフォームのステータスは『存続-登録-異議申立のための公告』と表示されます。これは一定期間全案件に出る表示だそうで、3ヶ月後に再度確認すると『存続-登録-継続』になっていました。

私は「商標登録願」を提出してからここまで1年半かかりましたが『拒絶理由』や『補充指令』がなければもう少し期間は短くなるはずです。

まとめ

出願は慣れない書類を作成するなど面倒臭く作業が煩雑ですが、さほど難しいことでもありません。知財総合支援窓口のような機関もありますから、ご自身で出願される方も少なくないのではと思いました。社会勉強のつもりで自分で商標登録してみてよかったです。

登録料は5年分一括または10年分一括を選ぶことができます。5年または10年は『続ける覚悟!』にもなりますよ。

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