デザインはコンサルティング

今から20年近く前、デザイナーとしていったんフリーランスから企業勤めに転向しました。
それまで10年以上フリーランスで仕事をしていたのですが、後半はほぼイラストレーターとして活動していたのでグラフィックデザインから少し遠ざかっていました。

経営コンサルティング会社に就職した話

その時期にたまたま出会ったのが、コンサルティング会社のデザイナー募集です。 

「こんな働き方があったのか!」

このとき初めてインハウスデザイナーという働き方があることを知りました。 その会社には2年くらいお世話になりましたが、選んだのはたまたまではなく漠然とコンサルティングに興味を持っていたからです。 ただし私はコンサルタントではありませんでしたからクライアントと直接話をする機会はなく、顧客を持つコンサルタントから社内でデザインを依頼されるのみでしたが。

はじめてのインハウス(社内制作)の現場はデザインの専門業界ともフリーランスの環境とも大きく異なり新鮮なものも感じましたが、そのうち慣れてくると、せっかく中小企業経営のコンサルティング会社にいるのだからもう少しクライアント(支援先)の事業改革をデザインに落とし込むような仕事ができればいいのにと思うようになりました。

今はコンサルティングにデザインを取り入れる流れがあるようですが、当時は中小企業のコンサルティングにデザインを経営に活かすという視点はありませんでした。残念ながらデザイナーはイラストレーターという特殊なソフトを扱う入力オペレーターのような認識を持たれていたと思います。

社内制作とデザイン経営

長くグラフィックデザインの仕事にかかわっていると『デザインとはコンサルティング』だなぁ、とつくづく思います。インターネットで検索するとデザインコンサルティングデザイン経営というキーワードをよく目にするようになりました。ただ、数社の中小企業でインハウスデザイナーをさせていただきましたが、デザイナーの知識を活かす社内制作の現場は少なかったというのが正直な感想です。『デザイン経営』という考え方が広く認知されるのはまだもう少し先の話かもしれません。

まとめ

デザインはビジネスに直結したツールであり、明確にイメージを確立されていない中小企業にとってデザインを活用することは大きな効果を生む手段です。デザインを依頼するクライアントは、社内のデザイナー、社外のデザイナーにかかわらず、まずは専門家の知識を借りるところから始めてみてください。

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