インハウス(社内制作)の設備があっても、何らかの事情で外のデザイナーに発注しなければならないことがあります。なかにはデザインを外注すると必要以上に料金が高い!と思われているクライアントがいらっしゃるのですが…。
はたしてどうでしょう。社内で制作してもコストはかかっています。
デザインの外注費は高い?
デザイン料金をザックリ適当に決めているわけではありません。
稼がなければいけない月々の生活費から時間単価を算出して、それに制作時間をかければデザイン制作費になる。ここでは必要経費を考慮していませんが、おおまかに計算するとすればこんな感じです。で、おそらくここで問題なのは『制作時間』の部分でしょうか。
たとえばチラシをひとつ作るにしてもヒアリングから始まって制作~校了まで、そこそこ時間がかかるもの。ですが実務の経験がないと想像がつかないでしょう。数字だけ見れば「高っ!」という感想も理解できます。
料金をいただいて納品するわけですから、デザインに迷ったり精査する事に時間がかかったり。ちなみに私の場合は…ですが、予定していた制作時間をオーバーして時間単価をさげてしまうことはザラにあります。
クラウドソーシングサイトなどでは、一般的なデザイン料金の相場を公表しています。自分の基準に比べて高い低いはあってもだいたい外れてはいませんから、私も参考にしています。ノンデザイナーの発注担当者もこのようなデータを参考にすると料金の相場を簡単に把握することができますよ。
社内制作のコストを把握する
ひとつひとつの案件は実際どれくらい制作時間がかかるのか。いくつかの中小企業の社内制作の場に在籍した経験がありますが、それを把握している会社は少数派でした。
まったく関知しなかったり、一方的に制作時間を決めて当てはめようとしたり…。
インハウスデザイナー(社内制作者)がいるなら所要時間のデータを取ることができ、それに時給をかければ制作コストが算出できます。時給の他に交通費や福利厚生費、パソコンやアプリケーションなどの設備もデザイン制作のコストに含んで考えるとまあまあの制作費になるなと思っていました。
社内制作のコストに比べて、外注にはとんでもなく安い制作費を提示される会社もあったりして、気になっていました。社内の制作費を把握すれば適正な外注費が見えてきます。
コスパ考えてますか?
『デザイナーの経歴と仕事内容のマッチング』『デザインのクオリティ』に違和感を持っていても、放置されていることが多く見受けられました。デザイナーの経歴を聞いてもノンデザイナーである管理者やリーダーには理解できないことの方が多いからです。
デザイナーを一括りにして、キャリアの差やできる事できない事にかなりのばらつきがあっても同等の仕事を割り振るので、結果にばらつきがありました。中小企業でのインハウスデザイン(社内制作)のむずかしさを感じるところでした。
理解するにはトップダウンではなく、もっとデザイナーとコミュニケーションをはかってみましょう。デザイナーの経歴と仕事内容がマッチしたらデザインのクオリティは上がります。費用対効果のバランスもよくなるはずです。
まとめ
適正なデザイン料金を知っていれば外注するにも納得できます。社内制作費と仕事のクオリティを判断してコントロールできるようになれば、デザイン制作にかけるコストは有効なものになるでしょう。